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しつこい頭痛。でも、いつものことだからと、市販のクスリを飲んでガマンしていませんか? 今は片頭痛に効くクスリがあり、病院に行けば、かなりラクになるそうです。頭痛の症状と予防、正しい治療方について、聖路加国際病院 神経内科の岡安先生に教えてもらいました。 |
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センセイ、頭痛って治るのですか?
ガマンしながらつきあっていくしかないのでは……。
皆さん、そう思って、辛くてもガマンしてしまうのですよね。年1回くらい頭痛で悩むというならまだしも、月に何度もとなるとかなり辛いでしょう。そういう人は一度、病院に行って、診察を受けてみるといいですね。
いわゆる慢性頭痛には、片頭痛と緊張型頭痛があります。片頭痛に関しては女性の患者さんがはるかに多く、女性は人口の13%、男性は3.6%なんですよ。緊張型頭痛には、まだいい治療法がないのですが、片頭痛に関してはかなりいいクスリが出ているんですよ。トリプタンといって、痛みが出るメカニズムに作用するクスリなので、根本的な治療ができるのです。また片頭痛発作の回数が多い人には発作予防効果のある薬も使えます。
だから、病院で診察を受ければ、今までのように、ズキンズキンと頭が痛くて、市販の頭痛薬を飲んでも吐いてしまって、あまり効かず、結局1日ダメになっちゃうというパターンにならなくて済みます。ただし、頭痛に関心のある医師にかかることが大切ですね。 |
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私は首と肩の凝りがひどいので、緊張型頭痛かしら?
それは間違った診断方法ですね。首、肩の凝りがひどいからといって、緊張型頭痛とは限りません。片頭痛の患者さんのアンケートをとってみると、片頭痛の人でも肩こりからくる頭痛というのはよくあることで、首、肩の凝りがあるからといって緊張性型頭痛ということにはならないのです。
逆に、緊張型頭痛でも首、肩こりがない頭痛もあります。緊張型の場合は、会社を休むほど痛いということはまずなく、薬を飲んで、だましだまし仕事ができるという感じです。ちょっと書類を出すとかコピーをとるといった軽い作業でも、片頭痛の場合だとズキンズキンと痛みが強くなってしまうのですが、緊張型の場合はそうはなりません。 |
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では、やはり、片頭痛なのでしょうか。
光が眩しい、音がうるさい、臭いに敏感になる、カーテンを閉めて暗いところでじっとしていたい、体を動かすとズキンズキンと痛くなる、吐いてしまうという症状が片頭痛の特徴です。緊張型頭痛の場合、吐き気はしても実際に吐いてしまうことはないし、眩しさ・音・臭いもダメということはないのです。
また、緊張型頭痛は、一般的には、しめつけられるような痛みがあると言われていますが、片頭痛でも最初はズキンズキンと痛むものの、ひどくなるとズキンズキンがなくなって、全体的に痛くなります。こういう特徴を知っておかないと誤った診断をしてしまいがちです。頭痛は、一部の症状を見て判断せずに、経過を見ることが大切なのです。
そこで、私がおすすめしているのが、頭痛日記をつけることです。1週間の中で、いつ、どんなときに、どんなふうに痛くなるのか、そのほかの症状としてはどんなことがあるか、市販の頭痛薬は効くか、どんなふうに効くか、効かないか、どんなタイミングで飲んでいるかなどを書き込みます。そうすると、何となく、自分の頭痛のパターンと症状がわかってきます。これを、医師に見せて相談してもらうと、正しい診断、治療ができます。 |
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なるほど。頭痛って複雑なのですね。ところで、センセイ!
クスリを飲む以外に、頭痛を予防する方法はないのでしょうか?
女性の場合、女性ホルモンの影響で、生理が始まるときや1~2日目に頭が痛くなるという人が多いですね。これだけは、クスリで対処するしかないのですが、ほかにも、片頭痛の出引き金になるものがあるので、気をつけてみてください。ひとつは、睡眠と食事のサイクルの乱れは片頭痛発作の引き金になりえます。もうひとつは、ストレス、またはストレスからの解放も原因となることがあるのです。
具体的には、まず、寝過ぎたり、逆に睡眠不足が続くと頭痛になります。典型的なのは、休みの日にちょっと気がゆるんで朝寝してしまうとか、お昼までベッドの上でうとうとしていて、起きたら、もうズキンズキンと痛みが始まっているというパターンですね。そして、忙しくて食事をする暇もないとか、食事の間があいてしまうことも頭痛になりやすい原因です。
また、緊張型頭痛では、ストレスで夕方から頭が痛くなってきますが、片頭痛であると、1週間忙しく働いて、土日が休みでホッとすると頭が痛くなってきます。平日は元気なのに、週末になると頭痛に悩まされ、寝込んでしまうのです。 |
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ところでチーズやワインが頭痛のもとになるって本当ですか?
食事は規則正しくとるようにし、休みの日は朝寝しない、平日の睡眠不足が続かないようにすることが大切ですね。そのほか、チーズとワインが片頭痛を引き起こしやすいと言われることがあります。チーズやワインに多く含まれる、チラミンという物質が、血管の拡張を引き起こすためです。人によっては柑橘類を食べると頭痛が出るということもありますね。このように、自分のパターンと原因がわかれば、それを避けるなり、もしくは、あらかじめトリプタン系の薬を飲んで早くに治療することができるのです。
ほかにも、仕事しているときの姿勢が原因になって首・肩の凝りから頭痛が出てくることがあります。パソコンに向かって作業をしていると、自分で思っている以上に前屈みになってしまっているのです。さらに、まったく運動していない人は頭痛が出やすいようですね。
それから、市販薬は、たまに飲むのならいいのですが、いつも飲んでいると、薬の使いすぎによる頭痛を引き起こしてきます。月の半分以上頭痛薬を飲んでいる人は、一度、病院で診察を受けたほうがいいですね。
頭痛を引き起こす要因をいろいろと挙げてみましたが、一番良いのは心身ともにストレスをなくすことです。意識して運動して体を動かすようにしてください。半身浴も効果的ですが、頭痛の出始めに入浴すると、余計ズキンズキンと痛くなるので気をつけてくださいね。 |
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インタビュー/文 岩村明美 |
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PROFILE
聖路加国際病院 神経内科 医長 岡安裕之先生
日本神経学会専門医 日本脳卒中学会専門医。
脳卒中やパーキンソン病などから、頭痛、めまい、痴呆などを専門に扱う。
とくに、頭痛に関しては早くから研究し、最新の治療法を行っている。 |
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